あいまいもこ

厄年に怯えるアラサーが、曖昧模糊とした気持ちと本の感想を綴るブログ。

白夜行/東野圭吾

白夜行/東野圭吾

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こんばんは、そらまめf:id:tekuteku_michikusa:20170331142439j:plainです。

 

突然ですが、これから少しずつ今までに読んだ本の感想を書いていきたいと思います。

 

 今日は、東野圭吾「白夜行」の感想を書きます。

 

 

 

強く生きようと思える本

 

私がこの本を最初に読んだのは、10代後半でした。

その頃私は、色々なことをこじらせていました。

 

 

でも東野圭吾の『白夜行』を読んで心が軽くなり、強く生きようと思いました。

 

本の内容は決して明るいものではなく、悲劇ですが、それでも読むと希望を与えてくれる、不思議な小説です。

 

 

簡単なあらすじ

 

ドラマ化も映画化もされているので、ご存知な方も多いと思いますが…

 

近鉄布施駅近くの廃墟ビルで質屋の店主、桐原洋介が殺されているのが発見された。

死体を発見したのは、ビルの中の迷路のようなダクトを這い回って遊んでいた一人の少年だった。

 

容疑者は次々に浮かぶが、結局、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と、容疑者の娘・西本雪穂—暗い目をした少年と、並外れて美しい少女は、その後全く別々の道を歩んで行く。

それ以降も、桐原亮司と唐沢雪穂の繋がりを匂わす不可解な事件が次々と起こるが、二人は表面上は全く繋がりのない赤の他人として生きていた。

そんな二人の前に再び現れたのが、桐原洋介殺害事件を担当していた刑事・笹垣だった。そして彼だけは、次々と起こる事件の裏でこの二人が繋がっていることを見抜き、彼らを追い続ける。そして、捜査を進めていくうちに、桐原洋介の殺害事件にまつわる本当の真実を知ることになる。 

 

 

唐沢雪穂と桐原亮司

 

主人公は被害者の息子・桐原亮司と、容疑者の娘・唐沢雪穂(西本雪穂)です。

小説には、亮司と雪穂の心理描写は一切書かれていません。 

 

桐原亮司と唐沢雪穂は、第三者からの視点でのみ描写されます。

行動ですら、全てが描写されているわけではありません。

 

それでも読み進めていくうちに、白夜をいく二人の気持ちが哀しく響いてきます。

 

 太陽の代わり

 

 

「あたしの上には太陽なんかなかった。いつも夜。でも暗くはなかった。太陽に代わるものがあったから。」(p.826)

 

物語の終盤で唐沢雪穂は自身のお店のスタッフにこう言います。

 

桐原亮司と唐沢雪穂を照らす太陽は偽物だったかもしれません。

そして二人の道行は決して許されるものでありません。

 

それでも、偽りの太陽に照らされ、上へ上へと登ることをやめない、雪穂の強い意志に心打たれます。

 

私も強く生きよう、そして今太陽だと思っているものが偽物だってこと忘れないように。

自分が白夜の中で生きていることを忘れないようにしよう。

 

 

何度読んでも面白く、心動かされる小説です。

 

 

 

白夜行 (集英社文庫)

白夜行 (集英社文庫)