あいまいもこ

厄年に怯えるアラサーが、曖昧模糊とした気持ちと本の感想を綴るブログ。

モダンタイムス/伊坂幸太郎

モダンタイムス/伊坂幸太郎

 

 

 

モダンタイムス



こんにちは、そらまめf:id:tekuteku_michikusa:20170331142439j:plainです。

 

今日は伊坂幸太郎さんの「モダンタイムス」の感想を書きたいと思います。

 

 伊坂さんの作品は今から10年ほど前に、広告系の仕事をしている時によく読んでいました。

会社にいるのが嫌で嫌でしょうがなくなったら、近くのカフェに行って一人で伊坂さんの本を読む日々。

 

 疲れている時、伊坂さんの独特の世界観に癒されます。

あと伏線の回収が見事で、爽快感があって気分が晴れるんですよね。

 

心がモヤモヤした時に、自然と手が伸びるのが伊坂さんの作品です。

 

作中のキャラクターが個性的で魅力的ですが、“サイコパス”キャラのあまりの非道っぷりにひいてしまうことも…。

でもそのぶん、最終的に「悪の最期」に希望を感じることができます。

 

 

 

 

簡単なあらすじ

 

29歳の渡辺拓海はシステムエンジニアとして一般企業に勤めている。

ある日、仕事から自分のマンションに帰ると、見知らぬ男に襲われ「勇気はあるか?」と言われる。浮気を疑った妻が雇った男だった。

美人だけど謎に包まれた妻はとんでもなく強い。

なんとか拷問を切り抜けた翌朝、会社に行くと上司に新しい仕事を任される。

ある出会い系サイトの仕様変更だった。

しかし、そのプログラムには不明な点が多く、発注元すらわからない。

そんな中、プロジェクトメンバーの上司や同僚のもとを次々に不幸が襲う。

彼らは皆、ある特定のワードを検索していた。

検索から始まる事件の真相とは…。

 

 

「魔王」のその後が書かれている

 

「モダンタイムス」は「魔王」の続編で、“詩織ちゃん”と“潤也”のその後が書かれています。ついでに“犬養”も。

でも「モダンタイムス」→「魔王」の順に読んでも面白いと思います。

“詩織ちゃん”のほんわかして、実は鋭いキャラクターが健在で嬉しくなりました。

詩織ちゃん・潤也くん夫婦のあったかい感じいいな。 

 

 

人生は要約できない

 

「人生は要約できねえんだよ」(p.201)

主人公の友人が言う、この台詞が好きです。

人の人生を要約すると、結婚・離婚・出産・転職などのトピックスだけ残り、日々の生活は削られる。

でも本当に大切なのは、要約した時に消されてしまうような日々の出来事だと、その友人は語ります。

 

確かに必死で生きて、誰かの何気ない一言に落ち込んだり、子供のオムツ替えたり、作った料理が美味しかったり、仕事が上手くいったりいかなかったり…

そんな何気ない日常の積み重ねが人生で、だから1日1日を大切に生きることは難しくても、必死で生きることは大切なのかと思います。 

 

 

 

善も悪も見る角度次第

 

物語の中で、何度も「見せかけの真実」という言葉が出てきます。

「真実」も言い方・見る角度次第でいくらでも変わってきます。

見る角度をいじれば、事実はいくらでも捏造できるので、何かしらの意図を持って誘導すれば人を「見せかけの真実」で騙すこともできます。

 

そうなると何が事実で嘘かわからなくなってくるけど、結局は自分が信じたいと思うことを信じるしかないのかなと思います。

 

簡単に「真実」として差し出されたものを受け入れてはいけない、と勉強になった一冊です。 

 

 

 

モダンタイムス (Morning NOVELS)

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