あいまいもこ

厄年に怯えるアラサーが、曖昧模糊とした気持ちと本の感想を綴るブログ。

死なないで/田辺聖子

死なないで/田辺聖子

田辺聖子さんの本



こんばんは、そらまめ絵です。

 

今日は田辺聖子さんの「死なないで」の感想を書きたいと思います。

 

この本を初めて読んだとき、先見の明がある田辺さんに驚きました。

30年以上前に書かれたエッセイですが、時代の違いを感じさせないどころか、田辺さんの心配していたことが現在進行形で現代社会で起こっていることに驚きました。

 

 

田辺聖子さんには先見の明がある 

 

 若い人たち、それに専業主婦たちは「贅沢な徒労」に挑戦なさるのもいいのであるが、これから先、老人夫婦、あるいは老人のひとりぐらしや共かせぎ夫婦が増えると、インスタント製品がもっと質をよくして出廻ってもいい、と私は思う。(p.16)

 

田辺さんの予想通りになってるなあと。

 

他にも女性の社会進出の必要性と立ちはだかる壁について、これからますます増えるであろう「子連れ再婚」のこと、お見舞いについて…など様々なことを、温かみのある関西弁を混じえながら書かれています。

 

驚くほどに今現在の社会を生きのびる“知恵”が書かれているので、もっと多くのこれからの時代を生きる人に読んでもらえたらいいのになと思います。

 

 

死なないで 

 

いまは、「死ぬ」ということを考えており、突然、死で裂かれる日のことを思わずにはいられないのである。(p.301)

 

確かに、アラサーになると亡くなった友達もいて、生きているということの有り難さ、死で裂かれるということの悲しさが否応なしにわかるようになってきました。

 

「とにかく、死なんときましょうねえ」そう思わずにはいられない人がいることは幸せなことだけど、失う時の悲しさを思ったら怖くなります。

 

大切な人や自分が生きていることに感謝しなきゃいけないのに、すぐに「あー明日仕事とか最悪」とか「家事めんどくさい」そんな気持ちに押し流される私に、喝を入れてくれる本です。

 

 

 

死なないで (文春文庫)

死なないで (文春文庫)